時空の守者-第六章- 命の花-雪の章1

いつから始まっていたのだろう。
いつから終わりに向かっていたのだろう。
全てが終わってしまった今、私には知る事が出来ない。
ただ、私は懸命に生きた。それだけだった。
己の力で救われる人がいるというのなら、救える命があるというのなら、全力を注ごう。
私はその為に生まれてきた。
私はその為にこの異能と呼ばれる力を得た。
この力が人にとって、畏怖されるものであり、脅威であるものだと知っていた。
他人を幸せにし、私自身を不幸にするかも知れないと言う予感はしていた。
それでも私は我が身の幸せより、他人の幸せを望んだ。
それを決めた日に全ては定められたのだろうか。
全てが終わってしまった今、私には知る事が出来ない。